創業者オタクが今月読んだ起業本#02「経営学の要点を学べるスケッチノート The Visual MBA」
スタートアップ企業の代表を務めながら、様々な会社のリーダーや創業ストーリーを追いかける「創業者オタク」としても活躍する鈴木粋さんに、今月読んだおすすめの本を伺う本連載。
第二回目となる今回は、MBAの要点を図やイラストを使ってわかりやすくまとめた「イラストレーターが名門カレッジ2年間の講義をまとめた The Visual MBA 経営学の要点を学べるスケッチノート」を取り上げます。
今月の起業本：経営学の要点を学べるスケッチノート The Visual MBA
今回、創業者オタクである私、鈴木がご紹介する本は、経営学の要点が視覚的に楽しく学べる一冊です。ちなみに、この本は星野リゾートの代表である星野 佳路（ほしの よしはる）さんが監訳した一冊でもあります。
ところでみなさん、「経営学」と聞いてどのような印象を受けますか？
”なんか難しそう…”
そう感じる人も多いのではないでしょうか。実際に、経営学は決して単純なモノではなく、体得するのに苦戦しがちですが、実は要点をしっかり抑えることさえできれば、事業に挑戦することが、あなたにとって、さらに楽しいものになるかもしれません。
今回、ご紹介する一冊は、前回記事にてご紹介した書籍「アリババの経営哲学」を読み、挑む心持ちを醸成した上で、次の一歩として、読んでいただけるとさらに有効かと思います。
この「The Visual MBA」は、名前の通り、ビジュアルで経営学の要点がまとめられています。経営学の書籍となると、活字だけで構成された学術書のようなものもたくさんありますが、いきなり、それを読み解いていくのは至難の業です。そこでやる気が削がれてしまってはいけません。
やる気のままに、経営・ビジネスについて、一歩踏み出す時に、この本は大きな力となります。ジェイソン・バロン氏というMBA（経営学修士）を取得し、かつイラストレーターでもあるという異色の経歴を持つ彼が、経営学の要点を、イラストとともに教えてくれるのです。
飽きるどころかむしろ、ワクワクしながら、読み進めることができる一冊です。
また掲載されている経営学の内容も、チャプター1では、「リーダーシップ」という項目から始まります。しっかりと基礎中の基礎から楽しく教えてくれます。もちろんすでに心得ている人にとっても、楽しく振り返ることができるので良いと思いますし、すでにチームを動かしている経営者からすれば、チーム内のメンバーに楽しく、基礎を心得てもらうのには、最適なコンテンツとなっています。
チャプター1から打って変わって、チャプター2では、「財務諸表」についてイラストを用いて説明してくれています。心持ちだけでなく、このようにしっかりと経営学の要点が抑えられているので、初心者に限らず、辞書のように、繰り返し読むことが可能です。
他のチャプターでも、気になる、押さえるべき要点が凝縮されています。今、自分がしたいと感じていることがない人や、挑戦する覚悟が決まり切っていない人も、この一冊を読むことで、事業づくりの概要が掴めるので、事業アイデアの創発や、挑戦の覚悟に繋がるかもしれません。
私は、この本を通して、まずビジュアルの可能性に驚愕しました。経営学という、いわゆる学問がまさにエンタメのように、すんなりと受け入れられるわけです。私は、テキストと向き合う勉強が得意ではないので、なおさら、このハードルのなさに驚いたわけです。
そして、私は営業、いわゆる交渉することに苦手意識を持っている人間なので、この本から、交渉する時にどのようなステップで、どのようなポイントに気を配りながら、交渉を進めるのか、多くの学びを吸収しました。
この本は、前回ご紹介した「アリババの経営哲学」よりかは、さらに事業を作ることへの解像度が上がる一冊です。まさに「次の一歩」「第二歩目」にピッタリな書籍なのではないでしょうか。創造性溢れる世界観に浸りながら、独創的なあなただけの事業づくり・経営を摸索してみてください。
より健やかな日常に、より良い挑戦を。
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