
NOROSI DEMO DAY’21開催!~チャレンジャーピッチ編~
神戸市・渋谷区との共催でスタートアップのエコシステムを生み出す事業「NOROSIスタートアップハブ」。
2021年7月より取り組んできた本企画も、いよいよ年度の締めくくり!
3月29日(火)2021年度の最終報告会としてNOROSI DEMO DAY(ビジネスプラン発表会)を開催しました。
今回は当日の様子をチャレンジャーピッチ編とパネルディスカッション編に分けてお届けします!
そもそもNOROSIスタートアップハブとは?
NOROSIスタートアップハブとは、東西のスタートアップ育成先進地域である「神戸市・渋谷区」が連携し、地域の壁や企業・個人の垣根を超えて「新しい働き方」を求める人々が集い、共感するメンバーでチームを作り、プロジェクトを立ち上げるためのコミュニティです。
東西の先進都市が地域の壁を越えることで、従来のオープンイノベーションとは異なるスタートアップエコシステム作りを目指してきました。
この8ヶ月間で、神戸・渋谷から約150名の方に参加いただき、社会を変えるビジネスアイデアが30件以上生まれました。
NOROSI DEMO DAYでは、その中から10のプロジェクトを厳選し、これまで取り組んできたこと、現在のステータスや、今後支援を希望することなどを発表いただきました。
参加された講評者の方々
シェアリング部門
somete 青野 祐治
「家庭から出る廃棄衣類は年間50万トンと言われ、いまや衣類ロスは大きな社会課題に。”まちのクローゼット”は⾐類をはじめとしたあらゆるロスの削減とロス素材の新たな利活⽤、循環のエコシステムの創造を⽬指します。」
【講評者からのコメント】「服を大切にする人」と染め工房をつなぐという捉え方ができると思いました。服を大切にする人のネットワークを抑えてることは資産になり、服を大切にする人のニーズを街として叶えていくことがビジネス上の起点になってくると考えます!
株式会社KOATOA 恒川 直大
「企業間で稼働していない機械などの資産をシェアすることで、機械の最適な適時適材適所で無駄の解消ができる。機械を所有してる企業(オーナー)と、機械を使いたい企業(ユーザー)をつなげるマッチングサービスを行ないます。」
【講評者からのコメント】サービスのコンセプトとして共感しました。実際に企業によっては1年の中で機械の稼働率が違うという会社もあるので「この時期だけ空いている」という提案なども合わせてすると響くと思いました。
DX部門
株式会社いま-みらい塾 歌崎 雅弘
「早打ちクイズ 学習アプリ”はやべん”は早押しクイズの機能を使って退屈な暗記を「無意識に出来るレベル」まで高めることができます。社員やアルバイト教育、企業のプロモーションに導入することで新たなマーケティングにも活用できます。」
【講評者からのコメント】法人向けには、接客などのマニュアルを作成している企業さんと連携する展開があるかもしれません。また、出版社と図鑑などの勉強以外のゲームの開発をすると新たに広がるのではないかと思います。
株式会社Flint 飯野 航平
「メンタル不調の方に向けた、通院・顔出し不要のアバターカウンセリング”メンケア”は、精神科や心療内科の受診に対するユーザーの不安を取り除き、適切なメンタルケアを行う機会をユーザーへ提供します。」
【講評者からのコメント】企業にとってハードルが高かったメンタルケアに時代にマッチした形で従業員がハードル低く取り組めるのは良い点です。また今後メンタルケアというマイナスから0へだけではなく、0から+にするところまで一気通貫すると、さらにニーズが高まると思いました。
Brand Maker Enabler株式会社 岩渕 哲也
「ハードウェアベンチャーが育ちにくい日本。BMEモノづくりシステムでは、ものづくり全体をシステム化し、ブランドメーカーを目指して育てます。モノづくりダッシュボードを作りブランドを作るためのプロセスも含めた工程を集約します。」
【講評者からのコメント】モノづくりのケイパビリティやアイディアを持っている企業にサービスを提供される点に共感しました。売上がたってないスタートアップなどでも知財の扱いを工夫することで期待利益を長期的にできると思います。
xCARE 福永 将
「医療業界に特化したエキスパートプラットフォームを作り、スポット〜プロジェクトマネジメント型の機能横断のアウトソーシングで優秀な人材を確保し、社会的意義のある医療系プロダクトの卵を1つでも多く人々の元へ届けることを目指します。」
【講評者からのコメント】医療ベンチャーや企業から、医療機器認定に非常に時間がかかったり、資金も非常にかかるという課題を聞くので、高クオリティで安価に御社のサービスを使えるというのはすごいなぁと思いました。
スマートシティ部門
株式会社たびふぁん 西岡 貴史
「ニッチな宿や観光地に少量のお客さんを送客することで、旅のロングテールという新たなモデルを作ります。マイクロインフルエンサーと中小宿をマッチングするサービス”やどふぁん”で手軽にSNSの認知・流入を実現します。」
【講評者からのコメント】コロナ禍で、少し落ち着いたところでゆっくりするという旅行の価値の見直しがされているので、時流に合ったサービスだと感じました。旅行好きの人がオススメしているところは信頼性が高いのでとても楽しみにしています。
Clubroom 松本 健太郎
「街全体を一つのシェアハウスとし、好きな部屋で暮らし、専用SNSで住民と繋がり、物件から徒歩圏内にある部室によって実際に仲間と会うことができます。引越し前からSNS上で住人と交流し、街のことを知り、仲良くなれるサービスです」
【講評者からのコメント】コミュニティを形成するという理念については共感して、チャレンジングなものだと感じています。コミュニティ形成には一定の義務とおせっかいをしてくれる人が必要なので、地域のキーパーソンを見つけてくるところが重要です。
環境保全部門
SHIGEO NAKAYAMA 中山 繁生
「”地球で最も優しい発電システム”とは海上を移動しながら波に揺られて発電する全自動・波力発電システムのことです。洋上にアヒル発電を放牧し、水素やバッテリーが満タンになるとステーションに帰ります。」
【講評者からのコメント】潮流発電は有用だと実証されているので、ルンバの発想のように洋上環境維持のためにゴミを回収することや洋上監視などの付加価値でコストをまかなうことも考えられるのではないかと思います。人が乗れるまで進んでいるのは非常に面白いです。
at FOREST 小池 友紀
「生き方の選択肢は増えているのに、死に方は昔からあまり変わらず選択肢も少ないまま。もっと自然で、環境に優しく、サステナブルなお墓”RETURN TO NATURE”は、墓を建てず森をつくる森林散骨です。」
【講評者からのコメント】グローバルでも注目される分野です。日本人の死生観が変化する中で、森に還りたいという考えも今後は起こり得るでしょう。新しい森林がどれだけワクワクする場所になるかは一つポイントになると思います。
まとめ
10名の非常にユニークで、優れたアイデアを発表していただきました!
約9ヵ月のプログラムを経てブラッシュアップされたプロジェクト。オンライン配信では、コメント欄に視聴者のみなさまから感想や共感・応援の声が届いていました。
本記事ではチャレンジャーピッチについて紹介しました。さて、次回の記事ではチャレンジャーや講評者・スペシャルゲストによるパネルディスカッションについてお届けします!
神戸・渋谷を繋ぐオンラインコミュニティ「triven(トリブン)」
NOROSIスタートアップハブでは、アイデアの投稿やチームの組成、プロジェクトの推進などをオンラインコミュニティ「triven(トリブン)」を通じて行いました。
trivenは、1.アイデアの投稿、2.チームの組成、3.プロジェクトの推進、などを行う新しいオンラインプラットフォームです。
それは関わる人、扱うプロジェクトにより、「クラウドファンディング」的にも、「SNS」的にも、「プロジェクト管理ツール」的にも使える、ポストコロナ禍における”新しい働き方”を実現するマッチングコミュニティです。